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【アンケート全文】事業アイデアはやっぱり創業者の原体験から?

2023.5.10

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ANOBAKA STARTUP SURVEY 第1弾
〜起業にまつわるスタートアップの最新動向〜

ベンチャーキャピタルファンドを運営する株式会社ANOBAKA(本社:東京都渋谷区、代表取締役:長野泰和、以下当社)は、スタートアップの起業家を対象に匿名アンケート「ANOBAKA STARTUP SURVEY」を実施。自ら創業した起業家のみ102名から回答を得ました。以下、結果をご報告いたします。

なお、本アンケートは設問を変えて継続的に実施していく予定です。

 ■調査結果 概要

・半数以上の起業家が社会課題の解決を目的に起業を決意。
・20代半ば〜30代半での起業が大半を占める
・半数以上の起業家が起業をする際の事業アイデアは自分の原体験から着想を得たと回答。
・起業家が時間を取られる業務は「事業開発・資金調達・組織づくり」。
・起業の相談相手は友人や家族、先輩起業家など様々な結果に。
・共同創業者を立てずに起業をするケースが全体の半分ほど。
・起業家が抱える精神的負担として最も多く挙げられたのは「金銭面」の問題。

 ■調査結果 詳細

1:半数以上の起業家が「社会課題の解決」を目的に起業を決意したという結果に。(図1)

「起業を決意した理由を教えて下さい」と伺うと、「社会課題を自分の手で解決したいと思ったため」と回答した起業家が61%にのぼりました。次いで「特に明確な理由はなく、成り行きで」(10%)、「友人や先輩など周りに起業家が多く、その影響を受けて」(10%)、「親が経営者でその影響を受けて育ったため」(7%)でした。 

大志を抱いて起業を決意する起業家が多い中で、両親や友人の影響を受けて起業を決意する起業家も一定数いることがわかりました。

その他として挙がった回答も一部紹介します。

それ以外生きる道がなくて
会社員として働くことが自分の性に合わないと感じたため
貧乏すぎたので人生逆転したかった

2:令和の起業家は20代半ば〜30代半ばのうちに起業する傾向。10代のうちでの起業は僅かだった。(図2)

「起業したタイミングはいつですか?」と伺うと、「24~29歳」(35%)が最も多い結果となりました。次いで「30~34歳」(21%)、「20~24歳」(22%)、「35歳以上」(18%)、「10代」(4%)でした。 

35歳以上での起業が少ないことからも、一定の社会人経験を積み、ビジネススキルを持ちつつ、年収面や気力・体力面で比較的動きやすい20代半ば〜30代半ばで起業する起業家が多いことが推測されます。

3:事業アイデアの着想は「自分の原体験から生まれた」と答える起業家が約6割という結果に。先輩経営者や友人、日本のテック企業から着想を得る起業家はほんの僅かでした。(図3)

「事業アイデアの着想はどこから得ましたか?」と伺うと、「自分の原体験」(59%)が最も多い結果となりました。次いで「情報収集の中で自ら捻り出した」(23%)、「海外のテック企業などから着想」(8%)、「先輩経営者や友人のアイデアなどから着想」(3%)でした。 

起業家自身が感じた業界の課題や想いを事業にするケースや市場調査を行なう中で独自のビジネスモデルを構築するケースが多く、強いインサイトが起業の原動力になっていることがわかります。

4・5:起業家が時間を取られると感じている業務の第一位は「事業開発関連」。次点として資金調達や組織づくりに大きくリソースを割く傾向にあります。(図4・図5)

「起業してから最も時間を取られていると感じている業務を教えて下さい」と伺うと、「事業開発関連」と回答する起業家が最も多いという結果になりました。
2番目に時間を取られている業務についても質問すると、回答としては事業開発の他に「資金調達」や「組織づくり」があげられました。
採用よりもマネジメントや育成・管理に時間を取られている傾向がありました。

6:起業の相談相手は「友人」「家族やパートナー」「先輩経営者」など各々が信頼できる相手を選ぶ傾向。一方、全体の4分の1程度は誰にも相談せずに起業を決意している結果となりました。(図6)

「起業することを誰かに相談していましたか?(複数選択可)」と伺うと、「友人」(23%)が最も多い結果となりました。次いで、「誰にも相談していない」(23%)、「家族やパートナー」(20%)、「先輩経営者」(20%)でした。「同僚・上司」(10%)というケースもあるようです。

その他の回答として、僅かですがVC(ベンチャーキャピタル)に相談するという回答もありました。

相談相手は起業家によって分かれる結果となりましたが、人知れず起業を決意した起業家も少なくないようです。

7:全体の約半数は共同創業者を立てずに1人起業をしているという結果に。以前からの知人が共同創業者になるケースの他に、起業準備中の偶然の出会いから共同創業者になるケースも。(図7)

「共同創業者とは何で知り合いましたか?」と伺うと、「共同創業者はいない」(44%)が最も多い結果となりました。

次いで「友人」(18%)、「起業準備中に意気投合した」(16%)、「前職の同僚」(15%)でした。

1人起業の起業家が多い傾向がわかりましたが、共同創業者がいる場合、その出会いは千差万別という結果になりました。

必ずしも旧知の仲で起業をするというわけではなく、フィーリングやスキルセットなどを鑑みて仲間になるパターンも少なくないようです。

8:約半数の起業家が金銭問題に頭を抱えているという。

限られた資本の中で事業を創っていくことの難しさが結果に現れた。(図8)

「起業してから辛いと思ったことがあるとすれば教えて下さい」と伺うと、「お金まわり(資金調達などのキャッシュ・マネジメント)」(43%)が最も多い結果となりました。

次いで「事業が思うように成長しないこと」(20%)、「特に辛いと思ったことはない」(15%)、「組織課題(マネジメント・退職・トラブル対応等々)」(7%)、「大小さまざまな意思決定の機会が多いこと」(4%)、「多忙なこと」(2%)でした。

起業家は孤独だとよく言われていますが、本アンケートでそのような回答は僅か4%に留まりました。

様々なステークホルダーを抱えながら、金銭問題と事業進捗とのギャップに立ち向かう起業家のプレッシャーは非常に大きいのでしょう。

一方で、辛いと感じた経験のないタフな起業家も一定数存在することがわかりました。

その他の回答を一部ご紹介します。

ここから一つだけ選べは難しいと思います。大小あれど一通り全て当てはまる
辛いと考えたことはありませんが、プロダクトや会社のために投下する (するべき、できる) 時間に上限がなくなることに困っている

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:シード期〜シリーズAステージの起業家を中心にオールステージの上場前の起業家
■有効回答数:102名
■調査期間:2023年2月20日~4月24日

■株式会社ANOBAKAについて
“Empowering Mad Dreams”をビジョンとしてシード期のスタートアップを対象としたベンチャーキャピタルのファンドを運営。「チャレンジ」を至高の概念とし、起業家に勇気を与え、夢を実現させるプロフェッショナルファーム。

■会社概要
URL:http://www.anobaka.jp/
所在地: 東京都渋谷区道玄坂1−16−6 二葉ビル3階
設立:2015年10月21日
代表者: 代表取締役 長野泰和

【本件に関するお問合せ先】
株式会社ANOBAKA :info@anobaka.jp 

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