ANOBAKAインターンの古市です!
「生成AI起業のヒント」では、ANOBAKAが注目している海外の生成AIスタートアップを取り上げて、生成AIの活用方法を分析・解説していきます。
生成AI領域で起業を考えられている方にとって事業のヒントとなれば幸いです。
第2弾となる今回も、前回に引き続き海外の生成AIスタートアップをまとめて紹介していきます!
■海外AIスタートアップ事例
今回も海外AIスタートアップ事例について、公開されている資金調達時のピッチ資料を参考にして解説していきます!
1.「AI × robotics」1X
・会社名 : 1X
・ラウンド : シリーズB
・調達額 : $100,000,000
・カテゴリ : ロボット、ヒューマノイド
・会社URL : https://www.1x.tech/
・ピッチ資料: https://decks.chiefaioffice.xyz/1x
・事業内容
1X は、世界的な労働ニーズに対応するためにヒューマノイドロボットを設計および開発するスタートアップです。今回のリードではないですが、OpenAIからも出資を受けていたり、開発中の NEO が NVIDIA GTC 基調講演で紹介されるなど現在注目を受けています。以下では、1Xが開発中の2つのヒューマノイドロボット製品について紹介します。
・EVE
EVE は上の画像のようなヒューマノイドロボットとなっています。
EVE はデフォルトで自律的に動作し、AI を利用しながら作業スペースを移動します。さまざまなハンドルの付いたドアを開けたり、遠くから人や物を見たり、人間と同じように構造化されていない空間を移動したりできます。
また、EVE は物流ワークフローに簡単に適応し、倉庫や配送センターで既存のチームと連携して作業することができます。他にも EVE は警備も行うことができます。オフィスビルの異なるフロア間を移動できたり、1人の人間のオペレーターの監督の下で複数のアンドロイドを使用して警備を行うこともできます。
・NEO
NEO は上の画像のようなヒューマノイドロボットです。NEO は自分の環境を理解し、壊れやすいアイテムの取り扱い方を理解し、人間とアンドロイドの没入型の交流を実現することを目指しています。
家庭内での洗濯や整理整頓などのタスクを行うことや会話型アンドロイドとしての活躍が考えられます。また、互換性のあるVRヘッドセットを使用して、世界中のどこからでもNEOを制御できる機能により、家庭の管理をリモートで行うことができるようになり、具体的にはホームセキュリティの確保、猫の餌やり、荷物の受け取りなどのタスクを行えるようになります。このように NEO は主に家庭向けに設計されており、商業向けの EVE のデータから学習するようです。
AI とロボティクスなどのハードを組み合わせるアプローチはロボティクスに限らず、今後様々な分野で進んでいくと考えています。ハードと組み合わせることで若者だけでなく、高齢者などにも活用してもらえるようになり、AI の活用先も広がっていくと考えているため、このような AI とハードを組み合わせるスタートアップには引き続き注目していきたいです。
2.「ベクトルデータベース開発」Pinecone
・会社名 : Pinecone
・ラウンド : シリーズA
・調達額 : $28,000,000
・カテゴリ : データベース作成
・会社URL : https://www.pinecone.io/product/
・ピッチ資料: https://decks.chiefaioffice.xyz/pinecone
・事業内容
Pinecone は、企業データと生成AIモデルを簡単に接続できるベクトルデータベースを開発しています。
すでに主要なアプリケーションの導入は始めており、画像にある通り、Googleやamazon, facebookといった企業がベクトルデータベースにより検索システムの改善などを達成しています。
画像のようにターゲットとしているマーケットは検索アプリケーションだけでなく、セキュリティや機械学習や分析、データマネジメントなど多岐に渡ります。データベースを開発しているため、そのような全ての検索インフラがターゲットになることになります。
個々のデータベースが必要になる生成AIのソリューションに向けてデータベースを提供するという考え方は検索インフラだけでなく、他の生成AIの応用先にも適応できると思われ、実際検索インフラ向け以外にも様々なデータベーススタートアップが出てきています。
また、Pineconeと同じようにベクトルデータベースを開発しているスタートアップも多いです。例えばWeaviate、Zilliz、Qdrant、Chromaなどがあり、それぞれ直近で数千万ドルの規模の調達を行っています。
3.「AIによりパーソナライズされたトレーニングプラン」Zing Coach
・会社名 : Zing Coach
・ラウンド : シリーズA
・調達額 : $10,000,000
・カテゴリ : フィットネス
・会社URL : https://www.zing.coach/?utm_source=www.chiefaioffice.xyz
・ピッチ資料: https://decks.chiefaioffice.xyz/content/zing-coach
・事業内容
健康とフィットネスのトレーニング プランをパーソナライズする AI フィットネスコーチであるZing Coachというモバイルアプリを提供しています。
Zing AIは人間のコーチの基本的な仕事を代替できます。
具体的には、動画を通したリアルタイムの相互的な体験やユーザーデータの機械学習に基づいたトレーニングプランの提案、LLMを用いたアシスタントAIを提供できます。
画像のように体のスキャンデータ、Apple Healthデータを活用することで最適なトレーニングプランを提供できることに加え、モーションキャプチャーにより最適なフォームでのトレーニングを助けることができます。
2024年の目標としては理想の人間のコーチにさらに近づけることで、メッセンジャー向けのバージョンの開発や様々な声のトーンのサポートの追加、旅行や天候の変化や忙しい日のようなライフスタイル調整のシナリオ追加などを想定しています。
4.「弁護士の文書作成を支援するAIツール」Definely
・会社名 : Definely
・ラウンド : シリーズA
・調達額 : $7,000,000
・カテゴリ : 文書作成
・会社URL : https://www.definely.com/?utm_source=www.chiefaioffice.xyz
・ピッチ資料: https://decks.chiefaioffice.xyz/content/definely
・事業内容
Definely は、弁護士が複雑な文書を作成するのを支援する AI 搭載ツールを開発しています。
Definely は、唯一の統合契約ソリューションであり、弁護士が一つのツールで法的文書を作成、ドラフト、レビューすることを可能にします。また、ボタンをクリックするだけで何百もの校正チェックを自動化する機能や確認している条項の文脈を失うことなく、ダブルクリックするだけで PDF 法務文書内の重要な情報 (すべての相互参照、定義済み、未定義、未使用の用語) にアクセスできる機能も備えています。
Definelyは、契約作成、アクティブドラフト、および契約レビューを含む、契約実行前の市場に焦点を当てて4つのプロダクトを展開し、全てを合わせてDefinely という一つのサービスとして提供しています。
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