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“MadDreams”に向き合うシード投資家としての責務

2021.2.1

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みなさん「ANOBAKA insight」初投稿になります、パートナーの萩谷です。これから定期的にこちらで発信していこうと思います。

Clubhouse創業者の夢

Clubhouseが異次元の速度で日本でもマスサービスになろうとしています。創設者ポール・デイヴィソンは2011年にHighlightという位置情報SNSを創業し、Pinterestに買収されます。Highlightは当時トレンドだった位置情報と個人の情報、関心を紐づけて、新たなSNSのグロースを狙いましたがユーザーは限定的になり成功することはできませんでした。

その後、2018年から共同創業者のローハン・セスと共にClubhouseの前身となるであろうTalkshowという音声アプリを開発し、そしてClubhouseが生まれました。それまでに2人で計9つのソーシャルアプリに挑み、失敗してきました。10年以上にわたって新たなSNS、新たなコミュニケーションを模索し、新しいアイデアを繰り返し試してきて、いよいよ大きな夢が実現しようとしています。

上記は当時のインタビューです。

彼らはソーシャルの分野で何かをしたい、世の中の人たちがお互いをもっと身近に感じられるようにつなぎたいと10年前から語っていました。Clubhouseの事例を先に出しましたが、大きな成功の裏には起業家の大きな夢が存在します。

今回はANOBAKAのビジョンである「Empowering Mad Dreams」を紹介をできればと思います。

「Empowering Mad Dreams」に込めた想い

今回ANOBAKAでは「Empowering Mad Dreams」というビジョンを掲げました。一人でも勇気のある”あのバカ”の夢の実現に邁進していきたいという思いが込められています。この”Mad”というのは気が狂った、無謀な、馬鹿げたなどの意味がありますが、目指す規模の大きさ、目線の高さも含まれています。大きく成長している投資先を見ても、シード期からこの”Mad Dream”を本気で語り、本気で実現したい想いが伝わってきました。

例えば物流マッチングプラットフォームを提供するCBcloudの松本さんは「ドライバーの仕事を魅力的なものにしたい」という強い想いを当初から語っていました。2016年時にはドライバーは既存の配送以外にも買い物代行などの仕事もできるはずとこれまでの枠に囚われず、大きなビジョンを語っていました。2020年コロナ禍でニーズが顕在化したとみるや、買い物代行の事業を圧倒的なスピード感で実現し、ドライバーの仕事の幅を広げ、少しでも多くのドライバーが仕事ができる環境を構築していきました。

また女性向けのオンライン診療サービスを提供するネクイノの石井さんは過去の経験で非効率な医療体制を目の前にし、「お医者さんにもっと本質的な医療を行う環境を整えることで、一人でも多くの命が救えると思う」と考え、オンライン診療を切り口に実現させたいと強く語っていました。スマルナ という女性向けのオンライン診療を軸に、初期からブレず、本質的な医療の提供を今も変わらず模索し続け実行しています。

(他にも多くのMad Dreamsを紹介したいところですが今回は割愛します)

このMad Dreamsはシード期で具体的である必要はありませんが、ただ行う事業の先に見据える目指す世界がどうなるのか、どうしていきたいのかを語ることは重要です。なぜならこの”Mad Dreams”は多くの人を惹きつけるからです。投資家を巻き込むだけでなく、採用でもシード期は給与もなかなか多く出せない中で、優秀な方を採用するためには、この”Mad Dreams”を語れるかは非常に重要だと思います。

またもちろんMad Dreamsを持っているから成功する訳ではありません。すべからく事業を圧倒的に成長させている起業家は

狂気的な実行力、狂気的なスピード感、狂気的な巻き込み力を持って、Mad Dreamsの実現に最適な打ち手を打ち続けています。我々はこういった強い想いを持った起業家と一緒に大きなビジョンの実現をご一緒できれば嬉しく思います。

シード投資家としての責務

シードVCの責任を最近より一層感じるようになりました。素晴らしい起業家とご縁があったとしても、シード投資家は少なからず間違った方向へ導く可能性を持っているからです。

我々も投資させていただく場合は、多くが外部の株主を入れるのが初、もしくはVCを入れるのが初というケースです。そんな中でシードVCはメンバー、リソースの少ないスタートアップへ与える影響が非常に大きくなります。スタートアップは初期のPMF前は特に不確定要素が大きい中でニーズ検証、プロダクトの調整、必要人材の採用を、圧倒的なスピードで回していかなければいけません。そこで生まれた文化やスピード感、打ち手の解像度などはそのスタートアップのDNAとしてその後の成長に大きな影響を与えます。その時近い距離にいる我々が何を言えるか、どんなスタンス、目線の高さで起業家と接することができるかは非常に重要でスタートアップの成長確度、成長速度に大きな影響を与えます。

またシード期の限られたリソース状況で、外部環境(競合状況やマクロの情勢など)も高速に変化する中で、方向性を間違えると素晴らしい事業アイデアが台無しになる可能性を持っています。トレンドに流されたアドバイスではなく、各社に本質的なアドバイスを本質的なタイミングで行うことの大切さを大事にし、起業家と向き合いディスカッションすることが重要に思います。

起業家のMad Dreamsが最短距離で実現に近づけるよう、我々はできる限りノウハウを詰め込んでご支援できるようにしていきたいと思います。

最後に自己紹介

最後に私の簡単な自己紹介させていただきます。東北大学の理学研究科で金属の研究(研究室でひたすら粉を擦っていました)していた私ですが、傍らwebサービスを作っていたきっかけで起業に興味を持ち、モバイルゲームの波になり急成長中のKLab社に入社しました。ゲームプランナーとして2年間先輩方にシゴかれ社会人としての基礎体力をつけてもらったと思います。
その後大きな転機訪れます。2015年4月子会社のVC事業を行なっているKLab Ventures社への出向です。アソシエイトとしてジョインし、その後、ANOBAKAの前身となるKVPの立ち上げに従事し、複数社の投資実行、投資先の支援をおこなってきました。
当初はVCというものが、右も左もわからない中ではありましたが、代表の長野から「優秀な起業家と向き合いながら成長すれば良い」と言われ、できる限りのことを全力で取り組んでまいりました。正直投資先がどうしたら伸びるか、何ができるかを日々考えていたら一瞬で5年が過ぎいていたというのが所感です。幸い多くの素晴らしいスタートアップとご縁があり、数名しかいなかった企業が急拡大するのをご一緒することができました。起業家は事業が伸びるにつれて、経営者として成長すると言われることがありますが、これは投資家も同じで、投資先の成長と共に、起業家と向き合い、投資家も成長していくと感じます。

ぜひ皆さんのMad Dreamsを聞かせてください。

カジュアルな面談も行なっておりますので、ぜひお申し込みください。

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