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スモールビジネスをロールアップするマイクロPEの世界

2021.4.2

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こんにちは、ANOBAKAのたかはしゆうじ( @jyouj__ )です。


今回はThe GeneralistのMario Gabriele氏( @mariodgabriele )が書いた”The State of Micro PE“を許可を得て邦訳したものです。


以下で使われる「スモールビジネス」は”スタートアップほどの大きなスケールで成長はせずに、線形的な成長を描き、一人あるいは少数によって自己資金で始められた安定的に利益を出すビジネス”と定義します。



帝国のすべては力で構築されたわけではありません。


アンクルサム(※アメリカ合衆国のこと)のポートフォリオを簡単に見てみましょう。

・1803年: フランスからルイジアナ州を1500万ドルで購入(1エーカーあたり3セント)
・1848年: メキシコからカリフォルニア州・ネバダ州・ユタ州を1825万ドルで購入(1エーカーあたり21セント)
・1867年: ロシアからアラスカ州を720万ドルで購入(1エーカーあたり2セント)


これらは現在の基準に当てはめてみても、異常なほどに安い取引です。ルイジアナ州は約3億4500万ドルに過ぎず、西部三州で合計6億ドルです。アラスカ州に至ってはわずか1億2600万ドル程度です。ZipRecruiter1社の価格でアメリカ政府は300万平方マイル以上の領土と付随する天然資源を獲得したのです。

マニフェスト・ディスティニー(明白なる運命)と独立をめぐるアメリカ神話において、アメリカの現在の国境と豊かさは精通した投資と根気強い決心によってもたらされたものです。


そう、帝国は構築されたのです。しかし、いくつかは力ではなくお金によってです。


テクノロジーが製品や会社の創設へのハードルを下げるにつれ、新たなタイプの帝国の構築者が現れました。ヘッジファンドやPEファンド、ベンチャーキャピタルがテック系の急成長企業をめぐって争う中、「マイクロプライベートエクイティ(マイクロPE)」はファミリービジネス、サイドプロジェクト、収益性は高いが人気のないアプリが玉石混交しているジャングルの中から掘り出し物を探しています。

マイクロPEの出現はスモールビジネスは儲かるという証明だけでなく、スモールビジネスを取り巻く世界すら変えているのです。


マイクロPEの台頭

マイクロPEの資金はいったいどこからやってくるのでしょうか?


現在の無利子環境において、資産運用会社と彼らの顧客である富裕層がよりリスクの高い投資に資金を割り当てるようになっています。企業レベルでは、従来のPEファンドやベンチャーキャピタルへのより多くの資金の割り当てが起こっていることを意味します。一方、比較的に余裕のある個人レベルでは選択肢がほとんどありません。

ベンチャーキャピタルの投資は最低投資金額が高く(多くの場合、100万ドル以上)、新参者が入る余地はないため、ほとんどの場合で手が届きません。7桁数字の資金(100万ドル以上)がある場合でも、有名なファンドの次の資金調達先に選ばれるかどうかは分かりません。頑張ってくださいとしか言えません。


エンジェル投資は未公開株市場に割り当てる資金が少ないが、投資願望を持つ人々にとって、合理的な代替手段として役立っていました。しかし、アーリーステージにおける倒産率の高さによって、投資家はポートフォリオ手法を使わなければなりません。さらには最初に考えているよりも多くの資本と数年にわたる忍耐が必要です。

そして、たとえこのようなルールで投資が行われたとしても、利益を上げるのは難しいです。アーリーステージの資金調達手段が豊富にあるため、知名度の高い投資家以外は起業家に選ばれないかもしれません。ほとんどの場合、世に出るスタートアップはFirst Roundやa16zなどを投資家として抱えているからです。同様の問題でクラウドファンディングプラットフォームが苦しんでいます。流動性が達成されるまでの時間は予想通り残酷なのです。

言うまでもなく、未公開株市場で高成長企業にリーチすることは難しい戦いです。数十億ドルの資金と羊の大群がそういった一部の企業を追いかけています。これらが理由になって、意欲的な投資家は新しい土地で利益を求めるようになりました。(これがマイクロPEへの資金に繋がりました。)


実際、インターネットビジネスの全ての領域に既存の投資家の足跡があるわけではありません。クラウドコンピューティング技術やインフラプラットフォーム、ローコードツールの普及によって、オンラインサービスを構築する障壁が下がりました。これによって、独力で事業を立ち上げて、プロダクトを世に出す人々が現れました

本質的には、これらのビジネスは昔ながらの家族経営の商店や週末にやっている副業の延長線上にあります。たいていは一人で運営し、有機的成長を行うものです。ただし、昔ながらの個人ビジネスとの重要な違いはそのような製品の費用構造と市場規模です。これ以前は地元のキャンドル職人が原材料と製造コストを負担し、近隣の店舗に卸しながら徐々に拡大してきました。現在では、同様のビジネスを行うとき、キャンドルの芯やワックスを意識することなく始められるかもしれません。そして、開業日に国全体に提供することもいとも簡単に行えるのです。

一見すると小さなプロダクトであるにもかかわらず、実際にはきちんと利益をもたらすということです。ShopifyのプラグインやChromeの拡張ツールなどといった開発者が長い週末を使って考案した何らかのサービスはわずかな販売数とマーケティングの努力によって、年間数十万ドルを生み出すかもしれません


これら一人で創業された企業の課題はいつも流動性でした。VCが出資している軌道に乗ったスタートアップは株式市場に上場したり、他の企業から有利な買収を行ったりできます。しかし、規模を理由にスモールビジネスにはそのような贅沢ができません。月に4万ドルを稼ぐECビジネスは個人にとっては人生を変える可能性がありますが、大企業や伝統的なPEを惹きつけるのは規模が小さすぎるのです。

その結果、これとは別に正規の仕事を持つスモールビジネスのオーナーは望ましくない選択を迫られるでしょう。

・正規の仕事や別プロジェクトを犠牲にして、スモールビジネスに時間の全てを捧げる
・現状維持を選択し、新しく収益を生み出す可能性を逃す
・正規の仕事や別プロジェクトを優先して、スモールビジネスを縮小させる


マイクロPEは解決策を提供しています。投資家たちは自力でビジネスを始めた創業者への共感やレガシーの尊重、合理化されたM&Aを強調し、たいていそのビジネスを完全に買収し、流動性と安心を提供します。買収が完了したら即座に、企業は技術的負債を清算し、設計や運用、マーケティング、販売機能を刷新することで利益をあげようとします。

多くの場合、最も軽視されているのは販売機能です。一人で行っている副業では企業が行うようなセールスファネルを考える時間はめったに取れません。必ずしもそうではありませんが、マイクロPEは既存のアセットを活用して新しくポートフォリオに加わった企業の価値を高めたり、買収した企業を束ねたり、ポートフォリオ企業間で共有しているインフラを活用したりします。


投資を成功させるためにPEはまず利益を増やすことを目指します。この時点以降、買収したスモールビジネスに関して資産を売却して流動性を確保しようとすることもあれば、これからも現金を生み出す資産として運営し続けることもあります

マイクロPEの世界観はそういった多様性と特異性において、流行に乗ったスタートアップや同族経営の企業、伝統的な金融機関、巨大なVCとは一線を画します。


マイクロPEの世界

マイクロPEのことを「企業価値が500万ドル未満の企業の買収に使用される組織化された資本の集合体」と定義するものもいます。しかし、この特定の分野を調べてみると、そのラインは曖昧なことに気づきました。そのラインを大きく超えた企業買収を行なっているPEもありましたが、小規模な投資家たちはオンラインのマーケットプレイスを利用して、そのラインよりもかなり低い数百ドル程度のビジネスを購入していたのです。

「持ち株会社」から「パートナーシップ」や「ポートフォリオ企業」までバイヤーがつけるタイトルが異なるほどマイクロPEに関する定義は曖昧なのです。


(※ここでのバイヤーは「何らかの利益を得るために物品を購入するもの」という意味です。)


この分野の歴史が浅いこともあり、以下の分析では意図的に広い範囲を対象としています。しかし、ある一つの事業を買収して運営するために設立された「サーチファンド」に関しては完全に区別しており、以下のカオスマップには含みません。

The Micro PE Landscape


バイヤー

テクノロジー系のスモールビジネスはAndrew Wilkinsonが所有する投資ファンドの”Tiny Capital”を通して、この領域に馴染みがあるかもしれませんね。Tera Holdings同様に「インターネット領域のバークシャー・ハサウェイ」と称されるTiny Capitalは年間で50万ドル〜3000万ドルの利益を生み出す「素晴らしいインターネットビジネス」を買収しています。

Buyers

これまでに、DribbbleやCreative Market、Designer Newsなどインターネット上で人気のあるサービスを30件ほど過半数出資で取得しています。政府向けのソフトウェアビジネスの次には家具ブランドがあるようにTiny Capitalのポートフォリオは比較的多様です。しかし、ほとんどは「クリエイター向けソフトウェア」・「Podcast関連のサービス」・「ニッチメディア」・「求人サイト」のいずれかに分類されます。Wilkinsonは現在の保有する企業価値を4億7200万ドルから7億9000万ドルと評価しています

Joe LiemandtのESW Capitalに吸収される前のThink3はTiny同様に多様なポートフォリオを構築していました。例えば、DevOps企業のEngine YardやヘルプデスクソフトウェアのKayako、EC向け検索サービスのSLI Systems、リモートワーク用のプラットフォームのSococoなどを買収していました。Think3の創業者Andy TrybaのLinkedInプロフィールによると、企業再生の一環として11ヶ月でSococoの売上を600%ほど上昇させました。


他のバイヤーはより集中的なアプローチを取っています。SureSwift CapitalやRamp Ventures、Horizen CapitalはSaaSビジネスにのみ投資を行っています。一方で、GojaはEC向けのブランドのみを、Maple Mediaはモバイル向けアプリやゲームを専門的に買収しています。

Brent Beshoreによって運用されているPermanent Equityもまた異なった焦点を当てています。「退屈は美しい」を旗印に年間250万ドルから1500万ドルの利益を上げている企業と提携しています。

これは多くのマイクロPEが行う取引、「退屈なアービトラージ(the boringness arbitrage)」です。VCがTAM50億ドルとマージン70%を下回るものを探すのに苦労している一方で、マイクロPEは埃をかぶっており、流行っていないが、しっかり利益を出すビジネスを見つけて歓喜するのです。Little Engine Ventures(LEV)はこのアプローチに共感しているようで、その結果Circle City DumpstersやAutoglass Express、Brickyard Logisticsに投資しています。

ソフトウェアの中でさえ、いまだ最大化されていない上に注目を浴びていない領域や資産があります。Dura Softwareは海軍用電子メールクライアントやヘルスケア向けメッセージサービスなど「ハイパーニッチソフトウェア」に投資しています。


VCが出資するバイヤー

近年、VCマネーによって支えられた新しいタイプのバイヤーが現れました。オリバー・ウォーバックスのようにマイクロPEの街にやってきたThrasioやほかの競合企業はネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権に触発されてマイクロPEを始めました。

Thrasioがアメリカ企業の中で最も早く評価額10億ドルをつけたように、これらの持ち株会社は自身の成長を追求するためにAmazonで有望な会社を見つけて買収し、リスティング広告掲載やマーケティング戦略、サプライチェーンのマネジメントを最適化します。

VC-backed buyers

ThrasioやRazor、SellerX、Heroes、Perchは最終的な目標において他のマイクロPEと異なるにせよ、「手間のかからない流動性」という点で類似したソリューションをスモールビジネスのオーナーに供給しています。


ブローカー

機会と公開されているデータの欠如によって、買収対象を見つけることは難しいです。もしあなたがビジネスを買うために50万ドル持っていたとするなら、あなたはどこから始めますか?多くは評判の良いブローカーによって管理されているキュレーションプラットフォームを使うでしょう

FE Internationalはこの領域において代表的存在であり、94.1%の販売率と53,000人を超える厳選されたバイヤーを抱えています。同社は、Drip、HitTail、ScraperAPI、Payfunnels、LeadOwlなどの販売を管理していました。現在のリストには、「世界最大のビジネスネーム・ジェネレーター」、や「Amazon向けのヘアケアブランド」、「VPNの権威」のアフィリエイトビジネス、「B2B向けGitクライアント・バージョン・コントロール・ソフトウェア」などが列挙されています。

QuietLightは、分断的で政治的な傾向を強めながらも、同様のソリューションを提供しています。現在のリストには、「4, 5年前の愛国者向けのワークウェアブランド」と 「武器や弾薬、アクセサリーサイト」が列挙されています。

Brokers

個人的には好きではないものの、これはスモールビジネスのバイヤーにとって異なったアービトラージの機会となっています。VCの多くがリベラル派であることを考えると、銃を持ったプロダクトや経営陣など政治的な所属によって統一されたポートフォリオを持つことはある種大きなチャンスと言えるでしょう。John Matze, Jrの第二の活躍が期待されています。


マーケットプレイス

ブローカーがハイエンドなスモールビジネスに注力する一方で、それ以外の商品に対応するマーケットプレイスが出現しました。興味深いことに、Shopifyは、店舗運営が変化することを理解しているようです。同社は店舗を売買するためのマーケットプレイスであるExchangeを提供しています。エコシステムが成長するにつれて、他のプラットフォームもそれに続くのでしょうか。

Microacquireはこの領域において最も専門的なマーケットプレイスであり、バイヤー側からサブスクリプションを通じて収益を上げています。現在掲載されているのは、1,000ドルから1,400万ドルの範囲で、資金調達のためのCRMや写真家のためのポートフォリオツール、ARRが240万ドルの教育工学SaaSプラットフォームなどがあります。別のマーケットプレイスであるEmpire Flippersも、プレミアム・リスティングに焦点を当てています。

Marketplaces

このセグメントの残りは様々です。FlippaやFliptopiaではさまざまなビジネスが紹介されています。Fameswapのようなプラットフォームでは、SNSやゲームアカウント、YouTubeチャンネルを購入することができます。ドメインを保有する持ち株会社は存在しますが、マイクロPEの戦略の一環としてアカウント売買に焦点を当てた企業に遭遇したことはありません


ツール

概して、この新しいタイプの投資家のために明示的に作られたツールはほとんどありません。ただし、DealFlowは例外です。このソーシングツールはマイクロPEが複数のソースから買収候補案件を特定し、自動化されたパイプラインを実行するのを手助けします。Product Byteは、データに基づいたレポートによって有望なビジネスを浮上させることで、優位性を確保しようとしています。Latkaは、SaaS企業のデータを集約していますが、その多くはマイクロスケールをはるかに超えています。

Tools

最も便利なツールは一般的な使用を意図して作られたサービスかもしれません。Ahrefsを使ってSEO分析を、App AnnieとSensorTowerでモバイルデータ分析を、Jungle ScoutのようなツールによってAmazonサードプレイスのエコシステムを知ることができます。SAPの一部門であるPanjivaのようなプラットフォームでは、輸出入のルートやその関係者にスポットライトを当てています。これらの情報は、マイクロPEファンドにとって貴重な情報となるでしょう。


注目すべき勝利

このマイクロPEの世界がどれほど儲かるかを知るのは難しいです。スモールビジネスの買収は業界の雑誌で祝われるような派手なものではなく、コードとドメインが静かに引き渡される控えめなものなのです。

Tinyは確かにうまくいっています。Wilkinsonが所有する持ち株会社の中で、Shopify関連のサービスに焦点を当てたWeCommerceは12月にトロント証券取引所に上場し、現在8億6800万ドルの時価総額を誇っています。これはTiny Capitalに対して大きな利益をもたらし、新たな勝ちパターンの創出につながるかもしれません。この点において、Tinyのやり方はIACに似ているかもしれないです。成長の余地がある市場を特定し、関連する資産を買収し、規模を拡大した後にスピンアウトするというやり方です。SPACが身近になってきたため、これに続く企業が増えるかもしれません。

Wilkinson, Tiny Capital

注目に値をするいくつかの物語を紹介します。

  • この領域のパイオニアであるRob Walling氏はHitTailの売上が15ヶ月で10倍になったと報告しました。その後、HitTailを売却して、Dripを八桁(1000万ドル)で買収しました。
  • Fork EquityはShopifyプラグインのNotifyを買収しました。チームはプロダクトを”FOMO”とリブランディングして、3ヶ月で売上を50%上昇させました。このプロダクトはその後も素晴らしい成長を見せています。
  • Nathan LatkaはChrome拡張サービスのSndlaterを1,000ドルで買収しました。このサービスを”Top Inbox”と改名し、その後2年間で15万3,000ドルを売上ました。


新世代の起業家

テック業界はカリスマ的創業者に夢中になるあまり、偉大なビジネスの多くが他のアイディアからのインスピレーションを受けていることを忘れがちになっています。FacebookはWinkleviiのビジョンから生まれたことは広く知られています。TeslaのルーツはMartin EberhardとMarc Tarpenningであり、UberはGarrett Campが考えたアイディアから来ています。

ここで得られる教訓はビジネスを成長させるために必要な人材は多くの場合、インサイトを発見したものではないということです。少額イグジットはこのような知見を形式化したもので、解放された市場の中で優れた製品と意欲的な人材をマッチングさせることを可能にします。

そういった起業家は想像力よりも実行力を重視しています。壮大なミッションよりも現実的に構築することを意識しており、世界を支配するのではなく人生を変えるレベルの富に満足しています。

このような人たちにとって、従来のスタートアップは、金持ちになれる可能性は限りなく低く、給料は市場価格以下のままである可能性が高く、資本を投入しては無駄なことをしているようにしか見えなかったかもしれません。特に、家庭を持ち、経済的に大きな負担を抱えている人は、このようなキャリアについてはリスクの高いものと感じているかもしれません。加えて、多くの人はターゲットではない地域や非技術系のバックグラウンドを持っているためVCマネーにアクセスしにくくなっています。


少額でのバイアウトによって世界は変わります。相対的に少額の投資で、投資家は起業家の世界に参加することができます。そうすることで、投資家は形ある資産を手に入れるだけでなく、時間を購入し、リスクを回避することができます。

かつてマーク・アンドリーセンがこう言いました。“The only thing that matters is getting to the product-market fit.” (重要なのは、PMFすることだけだ)。買い手である投資家は、すでに満足度の高い顧客を持つ企業を買収することで、この課題を通過できるでしょう。Rob Walling氏は、HitTailを買収することで18ヶ月分のプロセスを省くことができたと言っていますが、まさにこの理由によるものなのです。

富のバランス的には、マイクロPEの流行が、サンフランシスコやニューヨーク以外のより多くの投資家にテック企業のオーナーとなる道を提供することを期待すべきでしょう。前時代には、これらの人々は地元の不動産に資金を投入していたかもしれませんが、今日ではウェブサイトやウィジェットにリターンを求めるようになっています。


機会

大きな勝利を収めているとはいえ、このムーブメントはスタート地点に立ったばかりです。実際、まだ触れられていない大きなチャンスが眠っています。


注目しているいくつかのものを紹介します。

新しいプラットフォームに乗ること。WooCommerce が Shopify の台頭から利益を得たように、他の急成長しているエコシステムに焦点を当てた新しい持ち株会社が登場することを期待しています。コミュニティ・プラグインを幅広く提供している Figma は、その有力な候補です。

〇〇版Thrasio。Thrasioの成功は、似たような資産を束ね、運用上のベストプラクティスを積極的に導入することで生まれる価値を示しています。運用者は、このノウハウを様々な領域に展開することができます。例えば、Substackの出版物の集合体(プラットフォーム上で維持されている場合もあれば、そうでない場合もあるが)やTeachableのコースの集合体、またはコミュニティフォーラムの集合体などです。

〇〇版Tiny Capital。Wilkinsonの会社がうまく行ったのはテクノロジーに精通していたことが要因の一つです。他のバイヤーがVCや金融機関のように見える一方でTinyは事業会社のように見える。そして、Tinyはブランド力のあるVCと同等に見える。他の続く企業もこの手法を真似るべきです。Tinyはいくつかのニッチ領域を切り開いてきましたが、まだまだ開拓する余地は残っています。API特化のTinyはどうでしょうか?リモートワークツール版Tinyは?

コミュニティと教育。経験の有無にかかわらず、最初のビジネスを購入するのは大変な作業です。また、契約書にサインをした後は孤独なものです。いくつかの階層やコミュニティが存在するものの、比較的競争が少ないのが現状です。非常に詳細で真剣なコースを作ることで、より多くの起業家が適切なターゲットを見つけることができるでしょう。また、コミュニティがあれば、運営者の成長をサポートすることができます。



ローマの歴史家タキトゥスは、「大帝国は臆病では維持できない(Great empires are not maintained by timidity.)」と述べています。

マイクロPEの拡大によって、多くの人が失敗を恐れずにオンライン帝国を築くことができるようになっています。テクノロジーが産業界に浸透していくにつれ、デジタル製品の普及が加速し、精通した投資家や気鋭の運営者にこれまで以上の機会を提供することが期待されています。

マイクロ・モーグルの時代へようこそ!壮大な野心と大きな思考で定義されてきたこの分野で、小さな思考を持つ者に幸運が訪れるかもしれません


*Thanks to Justin M for his many good thoughts on this space.



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