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物流スタートアップの挑戦 part3 メルカリ/souco/CBcloudパネルディスカッション

2020.1.6

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物流スタートアップの挑戦③
 
part1, part2 に続き、「物流スタートアップの挑戦」のパネルの続きとなります。
 
ーーーーー会場からの質問ーーーーー
 
物流とAIの相性とは?
 
萩谷
AIと物流の相性の良さについて会場から質問が出ましたがこの辺はどういう風に見ていますか?
 
中原さん
物流業界ってトランザクションがめちゃくちゃあるんですね。一つの倉庫の中でも何千件もの発送が行われているんですね。かたや倉庫の中でも例えばピッキングして梱包します。だいたいピッキングして最後梱包して出荷をしています。よくあるのが人間がやると誤出荷するところがあるんですね。それをカメラで機械学習して誤出荷を防いだりするっていうのが一つのAIの使い方だと思います。
他にも配送ルートのところも膨大な配送を行うのでAIが生きます。とにかく取れるデータがたくさんあってトランザクションがあるのですが問題はこれらがデータになっていないので、デジタル化した先にはかなりAIは入ってくると思います。
 
萩谷
AIという切り口って小野さんとかは配送とかECの部分で注目していたりとかメルカリでも取り組んでいるところはありますか?
 
小野
メルカリはAIもR4Dという研究開発組織を立てて研究しているのでAIと物流は相性がいいと思っています。我々は自社で物流というのはまだまだできていないので将来的にはロジスティクスはかなり算術的というか模式化しやすい、アルゴリズム化しやすいと考えているので、AIと本質的に最適経路のアルゴリズム化とかしやすいのでそこはまあ効果あるのではないかと思っています。
 
萩谷
メルカリの取り組みとしては発送する側の人がどれだけしやすくするかっていうところですよね。
 
小野
そうですね。おっしゃる通りだと思います。
 
萩谷
松本さんはテクノロジーを利用してより効率化していくとか自社取り組んでいるところは何かありますか?
 
松本さん
そうですね。相性はほんとにいいと思います。というのもですね、物流は属人的なところが非常に多いです。例えばですね物流業界には配車の指示をしたりする配車マンという人がいるんですけど、彼が休むと配送が止まってしまうというようなことが実際におきます。
そういうように属人的なので、人口が減っていく今後の日本ではAIを活用した効率的な配送はを実現する必要はあると思いますが、まずはデータが集積されていないのでまずはそこからかなと考えています。我々もAIとか機械学習の領域に行くビジョンや方向性はありますが、
まずは運送業界の面をとってIT業界から10年遅れていると言われているような現場サイドのデジタル化が真っ先だと考えているので、順をおってAIは活用していこうと考えています。
 
荷主サイドの獲得方法は?
 
萩谷
どの会社もプラットフォーム企業でデマンドサプライヤーどちらもあるっていうところで
需要サイドはどのように獲得しましたか?
 
松本
僕らでいうと送りたいサイドですね。そこに関しては皆さんも想像がつくと思うのですが緊急の配送が必要そうな会社をバイネームで探していました。面白いところだとDHLさんとかは貨物のお問い合わせから電話しました。ちなみにDHLは会社が3名ぐらいの時に取れました
 
萩谷
今は荷主の獲得はどのように行なっていますか?ウェブマーケやオフラインのマーケティングですか?
 
松本
直近で組織改革を行なっていて採用を強化していたので冒頭でお話ししたように様々なタレントの方が入ってきて、やっと10月にマーケの部署が立ち上がったのでマーケティングはさらに加速していきます
今までどうしていたかっていうと物流企業さんって一個一個が大きいので一社一社の売り上げに注力しました。

萩谷
オフラインの場合はエリア選定も大事ですよね。CBの場合は関東圏とかっていうのをしっかりやってドライバーを集めてっていう感じですよね。
 
萩谷
soucoは倉庫サイドの話は多かったですが、倉庫を借りる側のユーザーの獲得はどのようにしました?
 
中原
そうですね。借りたい人の方が緊急性が高いのでマーケとかPRが効くっていうのはわかっています。状況的には港に荷物来ていてでも倉庫がないというときは一生懸命探しているので我々のサービスにたどり着いてくれます。
あとは業界紙とかもPR活動をやっていて毎月一回ぐらい出るようにしているんですけど、その辺を読んでいただいて興味を持っていただくことは多いです。どちらかというと貸したい側の方が難易度が高くて、この10年間20パーセントの倉庫が使われていない状況なのでそこに対して危機感がない状況が続いているということの裏返しでもあるのでどのように貸したい側にPRをしていくかが重要ですね。
 
各社が考える物流マーケットの課題と魅力とは
 
萩谷
最後にマーケットの魅力と課題、PRを含めて締めましょうか。
ではまず小野さんお願いします。
 

小野
僕の荷主の立場からするとお二人とは違うかもしれないのですが、特にコマースなのですが、物が動く以上、物流が当然登場します。
避けて通れないので、メルカリにいてスタートアップなんかは見てて思うのですがネットの世界でやっている人はこっから先、リアルに行かないと厳しいという空気は確実に出てきています。アメリカでいうとpop-up storeのシェアリングなどもあり、そこも必ず物が動きます。
物流業界はほんのちょっとのテクノロジーの話でレバレッジが効いてアップサイドが見込めるのでやりがいがすごくあるし、結果が出てくるのでスタートアップした時にお金が集まりやすいということもあります。
課題感は物流っていうところのエスタブリッシュなところは残っているのでそこをどうやってひっくり返すかは課題だし必要だと思っています。
 
 
中原
かぶるところもあるんですけど物流マーケットの魅力はそもそも市場規模が大きくて国内以外にもあることですね。倉庫でいうと入れる出す保管するという基本的な機能はどの国でも同じことが行われていて、作業自体はコモディティ化されているのでスケールしやすいです業界の課題でいうと人手がいないという点が最も大きいです。
これは僕らにとっては追い風で、業界として変わらないと倉庫で同じ業務ができないというような風になっていて、にも関わらず物流の流通量自体は増えているので、テックに頼らないといけないだったり業務改善をしないとという意識が芽生えていて話を聞いていくれる状況になっています。
難しい点でいうとITリテラシーが低い人が多いので啓蒙が必要なところがあります。また僕らサイドの話でいうと魅力的なのでどこに課題があるか普通に生活しているとあまりわからないんですね。魅力的なマーケットがこういうイベントで説明でもしない限り伝わりづらいです。そういう点でおそらく物流業界全体の課題なんですけど優秀な人が集まりづらいというのはあります。
 
萩谷
soucoとして今後こうしていきたいというメッセージはありますか?
 
中原
我々はコモディティ化できるところはどんどんコモディティ化して、スケールしていきたいと思っているのですが、国内での検証が終わり次第は海外に展開したいと思っています
例えば今まで韓国で倉庫を借りて、新潟に出発していましたという会社があったとして、船便の状況としてはマレーシアから出発した方が倉庫の出荷的には安いよねというようにグローバルなサプライチェーンまで改善できると良いかなと思います。
 
萩谷
確かにサプライチェーンはグローバルでつながっているから組みやすいですよね。
soucoも絶賛採用中なので興味ある方お話聞いてみてください。
最後松本さん、締めでお願いします。
 

松本さん
僕は先ほど申した通り羽田空港で交通管制官をしていたのですが、例えば交通管制官は北朝鮮の拉致被害者の話があると、すぐに飛行機が飛んでいくのでそういう点で世の中の最先端の動きがわかりやすいのがやりがいがあるポイントでした。
物流も一緒でこの会社からこれが届くとどうなるみたいな日本全体が手に取るようにわかってくるところが楽しいポイントです。
デジタル化の文脈でも物流に関する全てをデジタル化することができれば世の中を大きく変えられるそう行ったポテンシャルがあると思います
業界の課題でいうと業界のイメージがあまり良くない点があります。悲しい話ではありますが私の父親がドライバーですと胸を張って言えない人が多いです。ですが欧米だとDHLやフェデックスのドライバーになりたいということが子供の職業ランキングに入るのは、情報感度やITによる効率化が海外の方が進んでいる点が日本と異なります。
そういう意味で変えられるところがあるので、とてもやりがいがあります。これから人数も60人から120人に変わり、拠点も変わるので採用を絶賛強化しています。
 

 
 
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