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【ANOBAKA カンファレンスレポート第三弾】投資先パネルディスカッション

2020.12.29

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ANOBAKAイベントレポートの第三弾を担当するインターンのたかはしゆうじ( @jyouj__ )です。

第三弾はANOBAKA投資先のパネルディスカッション「ANOBAKA急成長スタートアップが語る成長物語 〜今だから語れる成功の秘訣と失敗の事例〜」です。モデレーターはANOBAKAパートナーの萩谷( @hagyalager )が務めます。


登壇していただくのはCBcloud代表取締役CEO・松本隆一氏、助太刀代表取締役兼CEO・我妻陽一氏、ネクストイノベーション代表取締役・石井健一氏です。

以下より、当日の様子をお伝えします!。(敬称略、全員名字で記載)


自己紹介


萩谷: ANOBAKAの萩谷です。

僕自身は5年前からVCに入って、最初は右も左も分からなかったんですけど、長野に、それこそ「あのバカにやらせてみよう」という感じで無茶振りをどんどん受けながら、泥臭くやってきたというところです。

そういった中で、この素晴らしい起業家・経営者の方にお会いしてきて、今があります。


今回は、シードでこれから挑戦していく起業家の方も多く参加していますので、そういった方に実になるような話というものができたらなと思っています。

今、ANOBAKAの投資先は80社以上あるのですが、その中の代表としてこの3社の方にお越しいただきました。よろしくお願いします。


萩谷: では、早速ですが、松本さんの方から自己紹介をお願いします。


松本: はじめまして、お時間いただきありがとうございます。CBcloudの松本と申します。


私は沖縄で生まれ育ちました。その後航空管制官という仕事を羽田でさせていただく中、運送業を営む義父との出会いをきっかけに、CBcloudを設立しました。義父が亡くなったことをきっかけに現場運送事業をやりながら、ベンチャーという立ち位置でサービスを提供させていただいております。

ちょっと歴史が長いのですが、2013年に設立しまして、8期目に入っております。ミッション・ビジョンは実際に運送事業をやってきたというところから、運送に従事するドライバーさんや現場の方々の価値をあげていきたいという思いが軸になっております。


松本: そういった思いに共感いただきました名だたる企業様を株主に迎え入れて、総力をあげて運送業界の価値向上に努めております。


松本: サービスとしては3つ提供しております。左から古い順となります。

PickGoという物流版Uberといえば分かりやすいのですが、物流版のタクシーですね。今、車の台数は2万台を超えて、フリーランスドライバーさんを束ねるプラットフォームとしてはナンバーワンとなっています。

その他としては、SmaRyuPostは日本郵便さんに納品している宅配ソリューションです。またSmaRyuブランドで運送業界におけるSaaS事業も行っています


簡単な会社と自己紹介だったのですが、今回「あのバカ」というテーマなので一つスライドを紹介したいなと思っています。


松本: これがですね、KVPに最初にプレゼンに行った時の僕の自己紹介資料です。僕と社員二人目の国本という者の自己紹介なのですが、結構バカなんです、ほんとに(笑)。

趣味飲み会と書いてあったり、国本は特技計算と書いてあったり(笑)。これでよく通ったなという……(苦笑)。


萩谷: ピッチも全て紙でしたよね(笑)


松本: そう紙です。長野さんは言葉を話さず、ずっと下を向いていて、「んん……」しか言わないし(笑)。これはもう絶対終わったなと思ったのですが、その後に出資していただいたという過去があります。

今はPickGoなど大きな事業をしていますが、スタートはこういう形で始まりました。ほんとに育てて下さったみなさんには感謝しております。


萩谷: ありがとうございます。

そうですね、僕も一回目長野と一緒に面談出させてもらって、面談後に松本さんの起業の経緯は結構感動してました。「ぜひ出資したいね」と話していたのを覚えています。


では、次に我妻さんお願いします。


我妻: 助太刀の我妻と申します。


起業の経緯みたいなものを今日はまずお話します。

僕は元々大手電気工事会社で施工管理、現場監督をやっていました。その後29歳の時に1回目の起業をして、電気工事会社を作ったんですね。ちょうど10周年ということで38歳くらいまでやっていたんですけど、下請けなので経営の自由度が全然ないと感じていました。

僕は池袋に住んでました。近くの立教大学にMBAがあるということを知って、そこに行きました。その頃はちょうどUberやAirbnbが出てきた黎明期のころだったんですね。

レガシー産業において堅実に伸ばすというのも事業としては価値があるんだと思います。ですが、イノベーティブなビジネスプランを作って、ベンチャーキャピタルから出資を受けて、彼らのネットワーク力を使って爆発的に「バーン!」と事業を伸ばせば、社会を変えられるようなことができるというのを目の当たりにした。

それで助太刀がやりたいと思ったんですよね。2017年の3月はまさにMBA卒業した時に池袋の法務局に行って、すぐに登記しました。


我妻: 僕らは建設業をターゲットにしたスタートアップで、「建設現場を魅力ある職場に。」というミッション・ビジョンを掲げているんですね。

職人さんと工事会社のマッチングをしているアプリを主に運営しており、他にもいくつか事業をやっています。簡単にこのあと触れますけれども。


今3年目で、できたばかりの会社です。「ザ・スタートアップ」という感じだなというのが沿革見てもらえればわかると思います。3月に登記したのですが、モノは何もない状態でした。そこで、プログラミングの学校に行き、助太刀のデモ版を作って、7月に卒業式でANOBAKAさんをはじめとしたベンチャーキャピタルさんとお会いして、その後すぐにシードで出資してもらいました


株主は事業会社やファンドなど色々入ってもらっているんですけど、短期間で急激に成長できた理由としては社会的な課題に取り組んでいるから建設業の人手不足ですね。これはマーケットサイズも大きい上に、今までやっている人は誰もいない。


我妻: これ(助太刀)は僕らがやっているアプリです。工事会社さんと職人さんをマッチングするアプリで、いま14万事業者が使ってくれていて、7割以上のシェアを持っているんですよね。建設業の中でもかなり知名度が上がってきていますね。

特に頑張ったところは3つあります。

一つはUI/UX居住地と職種を事前に入れておけばアプリを立ち上げるだけで、勝手に一緒に仕事ができる人があがってくる。どんなに簡単に作っても自分の職種とか地域を毎回入れて検索するのが普通だったんですけど、このアプリは勝手にあがってくる。

さらに独自のアルゴリズムでマッチ度を出しています。職人さんなどITリテラシーが低い人でも使えるように、iOS・Androidのネイティブアプリを作り込んだ。

最後は、Uberなども一緒だと思いますが、レーティングですね。このおかげで良質なコミュニティを保ったままスケールすることができた。これが強みだと思っています。


先ほど言ってしまいましたが、14万事業者が使ってくれている。毎月、広告止めても2000人くらいはクチコミで勝手に増えるようになりましたので、ネットワーク効果が働いているなと思いますね。


僕らは建設業界で働いている人のプラットフォームを作ろうと思っています。マッチングが一番目立っているのですが、実は他にも色々なサービスをやっています。

簡単に言うと、助太刀さえアプリを入れておけば助太刀で仕事はもらえる職人さんを現場に送ることも人を集めることもできる材料・工具・建機レンタルは助太刀から頼めば現場に直接届く。決済でカードも持っているので、ECや決済もOK助太刀あんしん払いがあるので仕事が終われば、コンビニでお金をおろして帰れます万が一怪我しても保険があるから安心です。

我妻: 助太刀アプリ一つだけ入れてしまえば、一気通貫で全てのサービスが受けられる

一方で、金融機関とかメーカーさんたちというのはどうやってリーチすればいいか分からなかった。そういったところに対し、僕らがハブになることで新しい商圏を得ることができる。まさに三方よしという形で拡大することができた


ANOBAKAさんには一番最初の時に出資してもらっています。長野さんの投資委員会は緊張しましたね。終わった後、実は良い人と分かりました(笑)。最近は改善されたのでしょうか。気になるところです。


萩谷: 今ではだいぶ優しくなってきていると思います(笑)。


萩谷: ありがとうございます。

助太刀はリリースしてからすぐにコミュニティ作っていったというのがすごいなって思ったんですが、そのあたりもまたお話伺えればと思います。

では次にネクストイノベーションの石井さんお願いします。


石井: はい、よろしくお願いします。大阪から来ました石井と申します。


石井: 僕たちは、新型コロナウイルス感染症関連でみなさん知っていただいたと思いますが、オンライン診察というものを2016年の創業時からずっとやっております

その中でも特に「スマルナ」という、ピルに特化したオンライン診察のサービスをやっております。

私は大阪に住んで今15年くらいなんですけど、元々は埼玉県出身で、薬学部を出てから製薬会社を2社行きました。その後、一つ目の会社を立ち上げます。これも全く似たような感じで、MBA出てすぐ会社作ってという感じです。こちらはどちらかというと、スモールビジネス型のコンサルティングファームだったので、これちょっと面白くないなという感じで2016年にネクストイノベーションを作り直しました


石井: 僕たちは薬を売りたいんじゃなくて、世界中の医療空間と体験を再定義しようぜという思いから、医療という難題に取り組んでいるスタートアップです。

石井: もし皆さんスマートフォンが手元にあればTwitterとかで見てもらえればと思うんですけど、多分日本でこのメディカル系サービス名がSNSであがるのはスマルナが初めてじゃないのかなと。

病院に行かなくてはいけなかったとか箱の中に限られていたものを民主的に解放するサービスをやっています。

ピルというお薬を扱っている特性上、薬を売るだけだとマーケットは伸びないのでどちらかというと「文化創ろうぜ」っていうのを今一生懸命やっていて。そのハードルを下げていったり、コミュニケーションをどうやっていくかを大事にしたサービスです。


だいたい今35、6万ダウンロードで、月間3万件くらいの診察をしているので間違いなく日本で一番オンライン診察をやっているプラットフォームになりつつあるのかなと思っています。

先ほども言ったように、皆さんTwitterやっていたら「スマルナ」と調べていただくと、「あーこういう風なもんなんだな」とご理解していただけるのではと思っています。


今日はシードの方もたくさんいらっしゃると聞いたので、ちょうど僕も松本さんと一緒で当時のピッチデッキというものをめくり直してみたんですよ。僕もね、紙でプレゼンしたんです。で、長野さんの(ピッチの時の)顔を忘れないなと(笑)。皆さん一緒でしょ?あの眉毛の寄ったこういう顔の。


我妻: 今でも夢に出てきます(笑)。


石井: 当時思っていたことがあって、表現だけ変わってもその通りやっているので、創業期の思いとか考えとか大事なんだなって思いながら今やっているスタートアップです。今日はよろしくお願いいたします。


萩谷: はい、ありがとうございます。


(拍手)

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